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地方限定の魔力

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みなさんは「地方限定」の商品に惹かれますか?

私は「地方限定」という四文字に抵抗できない人間の一人です。どこかの観光地に出かけて、「当地限定」や「当館限定」などと書かれた商品を見ると催眠術にかかったようになって、気がつくと商品を持ってレジに向かっています。日本の商人は消費者の心理をつかんで商売をするのが実にうまいのです。

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「東京限定」「京都限定」と言っても、帰宅してよく見てみると、これらの商品はどれも大同小異で、書いてある地名が違うだけだということに気づきます(笑)。それでも、この販売方法にはやはり魔力があります。一般に地方限定商品は、土産物店やコンビニで観光客を惹き付けるために置いていることが多いようです。私がこれまでに買ったもので、最も多いのはお菓子です。沖縄に行ったときは黒糖味の商品を買い、九州では明太子味のお菓子を買い、青森ではリンゴシリーズの記念品を買い、北海道では乳製品やラベンダーの商品を買いました。

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また、キャラクターのストラップも地方限定を大々的に展開しており、どんどん増えていくので、とても買いきれません。旅行の行程に3つ以上の県や市がある場合は、記念品を買うだけで破産してしまいそうです。

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地方限定商品を買うのは証しのため、ということもあります。自分がその土地に行ったという証しです。お土産を見れば、本当にそこに行ったことをみんなが信じてくれ、そうするとおしゃべりの話題もその地名に関わるものになり、旅行が真実味のあるものになります。地方限定の魔術に惹かれるだけでなく、時にはある限定された時期にある場所で、その季節の最もおいしい食べ物を楽しむために消費を行うこともあります。

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例えば、秋には栗やカニを食べたいし、春には桃や桜の味の食べ物を買いたくなります。ですから、季節限定や期間限定をうたった商品の魅力も、凡人には抵抗するのが難しいのです。

どの限定商品も、私たちに財布を取り出させ、今買わないと自分に申し訳ないような気分にさせるのは間違いありません。これは衝動的な買物行動であり、普段から簡単に手に入るものには興味がわかず、手に入りにくいものほどほしくなるんですね。家の中のたくさんの地方限定の土産物を見ながら、私は深く反省しています。みなさんも次回「地方限定」商品を買う時は、冷静に考えてからにしてくださいね。

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★この文章は 東京流行通訊 2011年12月2日 第45号(通巻第291号)より

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