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わらび餅

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まもなく炎暑の夏になります。毎日高温の中を通勤通学するのは、とても辛いことですね。この時期になるとみんな暑くて食欲がなくなるので、多くの飲食店ではお客さんを呼ぶために、暑さを吹き飛ばす爽やかな食べ物を売り出します。私の暑さ解消法の一つは、冷たいわらび餅を食べることです。

すべての和菓子の中で、私が食べても食べても飽きないのがこのわらび餅です。口に入れるととても甘くて、乾いた食感のある他の日本のお菓子と違って、わらび餅はお茶を飲みながらでなくてものどを通りやすく、食感も弾力性があり、清涼感があって食べやすく、値段も安いのです。私は日本に行くたびに、コンビニやスーパーに駆け込んでたくさん買って、大いに楽しみます。

わらび餅は澱粉、水、砂糖を使って作る和菓子です。主な原材料が「わらび」の根から取られた澱粉(つまりわらび粉)なので、わらび餅と呼ばれます。奈良県はわらび粉の名産地なので、奈良とその近くの京都にはたくさんのわらび餅の店が見られます。

わらび餅の形は店によって異なり、三角形、四角形、球形などがありますが、すべてに共通した特徴は透明であることです。普通、わらび餅はきな粉と黒蜜をかけて食べることが多いですが、最近は抹茶を入れて作った緑色のわらび餅の外に抹茶をつけたり、黒糖を加えた茶色の黒糖わらび餅などの新しい味も登場しています。餅と呼ばれるのは、粘り気があって弾力性があるという意味です。冷蔵庫で冷やして食べると、その爽やかで弾力のある食感は絶妙のおいしさで、抗えない魅力があります。

わらび餅の魅力に夢中になったのは私だけではなく、日本の第60代天皇である醍醐天皇は、あまりにもわらび餅を愛したため、わらび餅に「太夫」の称号を与えたと言われています。そこでわらび餅には別名として、大蔵虎明能狂言集(大蔵虎明本)に「岡太夫」という古名が記載されています。

わらび餅は作り方が簡単で、多くの材料も必要ではないので、昔から日本の農家では農作物が少ない時の非常食でもありました。こんな小さなわらび餅にも、いろいろないわくがあるとは驚きました。食感もよく、涼感もあるので、夏の和菓子として販売されるわらび餅は、お中元としても人気商品です。夏に食欲がない時は、わらび餅を試してみてください!

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< ★ この文章は東京流行通訊 東京流行通訊 2012年6月29日第24号(通巻第318号)より ★ > 

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