毎年新年を迎える前に、私はいろいろなめでたい装飾品を家の中に飾って幸せを祈りますが、中でも招き猫は絶対欠かせません。
招き猫は私のお気に入りなのです。もともと招き猫の多くは商家の店先やカウンターに置かれる、お客さんを招くための縁起物ですが、私は商売をしないのに招き猫に夢中になってしまいました。招き猫にはまって抜けられない私は、日本へ行くたびにいくつか招き猫を買って帰ります。
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黒猫、白猫、陶器のもの、布製のものなど、様々の材質と造型の招き猫が家にはあります。こうしてコレクションするだけでなく、東京の今戸神社、豪徳寺、大阪の住吉神社など、招き猫を祀った神社も見逃すことができず、全部参拝してきました。それから、日本各地の招き猫美術館、招き猫博物館なども、時間がかかるのもいとわずに遠くても出かけていく観光ポイントです。
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ところで、招き猫はなぜ猫であって、犬や他の動物ではないのでしょうか?
昔、日本で養蚕を営んでいた人々が、前足を高く挙げた、人を招くような動作の猫の装飾品を飾ったのだそうです。それは、農作物や蚕を食べてしまう鼠を猫が追い払ってくれるからで、猫は昔から日本の養蚕家たちに縁起物として扱われていたのでした。後に養蚕業が衰退し、招き猫は商売繁盛の縁起物として定着しました。
可愛い招き猫は左手か右手を高く挙げた姿ですが、これにはどんな意味があるかご存知ですか?右手を挙げているのは金運を招き、左手を挙げているのは人気やお客さんを招くのだそうです。
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最近は両手とも挙げているタイプがあって、これは万歳猫と呼ばれています。招き猫の色にも意味があります。金色は金運、ピンク色は恋愛運、赤は健康、病苦の除去、青は交通安全、学業、そして黒猫は昔から日本で「福猫」と呼ばれていましたが、黒い招き猫は魔除け、厄除けの意味があります。
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招き猫を買うたびに、種類やデザインが多すぎて選ぶのに悩んでしまいます。もしみなさんが招き猫を買うときには、自分の状況に合った招き猫を買うことをお薦めします。家の中に置く場所がないのが心配なら、まず小さいものをデスクの上やパソコンの前に置けばいいでしょう。見るだけで、楽しい気持ちになりますよ。
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私の家にある招き猫は、大小合わせると50匹は上るでしょう。最近はあまり買わなくなりましたが、神社や和風小物店の前を通ると、私の視線は招き猫で止まってしまいます。招き猫さん、みんなに健康と平和をもたらしてくださいね。ここでちょっと早いですが、年末のご挨拶を。みなさんの新年が、充実して楽しいものになりますように。
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★この文章は 2011年12月23日第48号(通巻第294号)より
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