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花見大作戦

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防震デジカメを準備して、さあ「花見」に行こう!

「日本人に生まれてよかった!」
私は花見をする日本人たちが幸せいっぱいの表情で、このように言うのを何度も耳にしました。
確かに、桜の花は本当に美しいのです。

いや、桜の花の海は本当に美しいと言うべきかもしれません。それは、実に信じられないほど美しいのです。現在このように素晴らしい情景を鑑賞できるのは、徳川時代にたくさんの桜の木を植えるように命令した将軍たちの功績だそうです。桜は古くから日本人に愛されてきました。

平安時代には桜が花の代名詞になり、和歌や俳句にもしばしばテーマとして登場しています。桜は日本の国花ですが、明治時代以後は軍隊や学校の制帽や階級章にも桜の図案が多く使用されました。桜が咲くのは大体4月上旬で、日本では学校の新学期や会社の新年度が始まる時期に重なるので、桜を見ると日本人は新年度の開始を連想するようです。

桜の花と言えば、「花見」ということになります。「花見」とは花を観賞することですが、元々は平安時代の貴族たちが桜の木の下で宴会をして、詩歌を朗誦したり、蹴鞠(けまり)を楽しんだり、お酒を飲んだりして楽しんだのが起源で、その後、武士社会にも広がり、さらには農村で作物の収穫量を知るために桜の花の状態で占いをしたり、田畑の神様を迎えるために花見を行ったりしたのだそうです。

こうした風俗が江戸時代まで続き、庶民の間にも「花見」の習慣が定着していったのです。今では、現代版の花見が日本人にとって春の一大イベントとなっています。企業にとっては、年中行事の一つと言えるでしょう。

花見をするのは本来非常に風雅なことですが、残念ながら現代社会の花見は少しも風雅ではありません。みなさんが桜を見に行こうと思うなら、出かける前に心の準備が必要です。

というのは、桜の花がいっぱいの場所はまるで戦場のようで、たいへん混雑しているからです。誰もがいい場所に行って写真を撮ろうとしますし、こうした特別な時には多くのカメラ愛好者が、長いレンズのついた高級カメラを持って桜の花の周辺に出没します。そこで私は、防振効果に優れたデジタルカメラか携帯を持っていき、素早くシャッターを切ったらそこから逃げ出すという賢い方法をお薦めします。

実際、行くのもたいへんだし、帰ってくるのもたいへんなのです。花見の名所付近では道路もレストランもひどく混乱しているし、電車に乗ってもぎゅうぎゅう詰めです。桜の木の下で飲んだり食べたりしたければ、よい場所を取るために誰かを先に派遣して、ビニールシートを敷いて夜まで待っていてもらわなければなりません。

こうして初めて、昔の人と同じように優雅な花見の宴会を開くことができるのです。昔、桜の木を植えるように命令した将軍たちも、桜の花があまりに美しく咲くために、日本国民がこんなに疲れ果ててしまうなどということは思いもよらなかったでしょうね。(笑)

******************2011年お花見特集*****************

★この文章は東京流行通訊サイト╱2011年4月1日第12号(通巻第258号)より

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