日本の駅弁は、鉄道ファンにとって逃すことのできない逸品ぞろいです。
駅弁は、その土地の特産物の味を最もよく味わえるし、旅行中のすばらしい味覚と視覚の思い出を残すこともできます。岡山駅限定の、デザインがすてきな「桃太郎の祭りずし」は、駅の弁当屋での売り上げナンバーワンだそうです。パッケージの上には伝統的な桃太郎の絵が描かれ、開けると弁当箱の形が可愛いピンク色の桃になっています。
桃太郎については、岡山との関係を説明しなければなりません。昔々、子どものいない老夫婦がいました。ある日、おばあさんが川で洗濯をしていたところ、上流から巨大な桃が流れてきました。家に持って帰り、おじいさんが桃を切ってみると、中から赤ちゃんが出てきました。そこで「桃太郎」と名付けて育てました。
老夫婦が住んでいた地方は、昔から鬼が暴れて困っていました。成長した桃太郎は、おばあさんが作ってくれたキビ団子を持ち、途中で犬、猿、キジを従えて、鬼が島に行って、鬼退治をして帰ってきました。
この物語を聞いたところでは、岡山とはまったく関係がなさそうですが、ポイントは桃太郎が持っていったキビ団子にあります。キビは穀物の一種ですが、キビ団子と岡山名物の「吉備団子」とは発音が同じなので、物語の発祥の地が岡山とされたのでした。岡山はちょうど桃の産地でもあったことから、岡山と桃太郎が結び付けられたということもあります。
ついでに言うと、「吉備」は備前、備中、備後、美作地方の昔の地名で、現在の岡山県に当たります。みなさんも岡山駅のあたりにいらっしゃれば、桃太郎の銅像も見られるし、いろいろな商品や施設の名称のほとんどに桃太郎の名前がついているのがわかるでしょう。例えば岡山で生産が盛んなぶどうは桃太郎ぶどうだし、桃太郎土産店、桃太郎温泉、桃太郎ジーンズもあります。本当に「鬼ノ城」もあって、観光することができます。
是非このおいしい「桃太郎の祭りずし」を食べてみてください。お弁当の内容は、2004年に更新され、一つ1000円のお弁当の中には私が大好きな、岡山の備前米で作られた寿司飯が入っており、上にはきれいな黄色の錦糸卵が敷き詰められ、タケノコ、海老、焼き穴子、シャコなどの魚介類がたっぷり載っています。また、ご飯の上に乗っている灰白色の魚は、岡山県の有名な郷土料理のままかりで、とてもおいしいのです!
お弁当にはキビ団子は入っていませんが、食べればたちまち元気百倍、私は新幹線の座席で爆睡したのでした(笑)。
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< ★ この文章は東京流行通訊 2012年10月26日 第41号(通巻第335号)より ★ >
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