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寝坊した鳥でも食べる虫があるの?

中国語には、「早起きした鳥は食べる虫がある」(早く行動した人が品物を手に入れられる)という言い方があります。でも、ご存知でしたか?

現在の日本の消費生活では、遅く行くほど安く買えるんですよ。以前から、日本人の販促戦略はたいへん優れていると思っていました。例えば、早割というのがあります。これをまねた「早鳥優待」という言葉が台湾の販促でもよく使われています。「早鳥」というのは「早起きした鳥」の省略形です。早く予約するほど優待価格で乗車券を買ったり、ホテル代が安くなったりします。出発日や宿泊日からさかのぼって四十五日前から二週間前までは、割引を受けることができます。

ただ、早くから自分の行程を決めることが難しい人の方が多いですし、会社に休暇をもらうのが難しかったり、計画が突然変ったりする可能性もあるので、早めに予約できる人は多くありません。一方、現在日本のコンビニやスーパーでは販促のために逆の割引をしています。つまり、夜になって食べ物を買いに行くと、夜間優待が受けられるというものです。

多くの外国人留学生は、日本での生活費を節約するために、おなかをすかせておいてスーパーが閉店する間際まで我慢し、半額や割引のシールが貼ってあるお惣菜やお弁当を買いまくります。スーパーでは、その日に作った食べ物が売れ残ったら最後には廃棄するという規定を守っているので、それよりは安く売った方がコストをいくらかでも回収できますし、浪費をしないという精神にもかなっているので、すばらしい方法だと思います。

ところが最近はコンビニまで、我々にとって嬉しい夜間割引活動をやっているとは知りませんでした。夜六時から十二時の間に入店して対象の商品を買って、店の中に置かれた割引券を持っていって会計をすると、その場で十~五十円のちょっとした割引をしてくれるのです。この活動は、始まったとたんに大反響となりました。これならば、夜になっておなかがすいても、わざわざ閉店間際まで待って買う必要もなく、指定された時間に行けばちょっとした割引が得られます。スーパーも退勤後の人々を惹き付けるために、夕方の割引市場を開いて、毎日午後四時以降に優待商品を用意してお客さんを呼び込んでいます。

ところで、日本の遊園地の入場券も遅いほど安くなります。夕方以降に入園した人は、夜間料金で入場できるのです。遊べる時間はかなり減りますが、原価との差額が大きいので、恋人同士や家族全員で行く場合などは、浮いた分のお金でおいしいものを食べに行けるし、夜は昼間ほど暑くないので、こうしてみると夜に遊園地に行くのも悪くないかもしれません。コンビニとスーパーと遊園地は、遅ければ遅いほど安いというわけです。

ですから、早起きして「早鳥」として朝市に特価品を買いに行くことができなかったら、「晩鳥」になって悠々と、のんびりと出かけていって、気に入った商品を安く手に入れるというのも、新しい節約の道かもしれませんよ。

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★ この文章は 東京流行通訊 2012年5月18日第18号(通巻第312号)より ★

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