空港の温泉に入ったことはありますか?こう聞くと、そんなことあり得ないと思われそうですが、本当なんです。信じてください。空港で温泉に入れるんです。
空港では飛行機に乗ったり、誰かを出迎えたり、見送ったりするだけでなく、建物内を歩き回るのもとても面白いのです。というのは、各国の空港の設計にはそれぞれ特色があるからなのですが、私は特に日本の空港にとても興味を持っています。説明を聞けば、誰もが親指を立てて彼らを讃えることでしょう。
日本の空港の商業施設は、本当に素晴らしいのですから。日本人も外国人も、出国前や入国後にここで財布を取り出して消費し、日本経済に貢献することになってしまうのです(笑)。
数年前に私は、名古屋の中部国際空港がとても素敵だということを知りました。目の前に広がる光景が、実に不思議だったのです!映画村に来てしまったのかと思ったほどです。ショッピングエリアは江戸時代の雰囲気をたたえたレトロな通りになっていて、純和風の好きな外国人はここで再び日本円を取り出して買いまくるということになってしまいます。
空港も観光地の一つなんですね。近代的にクールにデザインすべきだなんて、とんでもないことです。味噌味のアイスクリームを食べ、赤味噌やせんべいなどのお土産を買って、大荷物をかかえて歩き続けていた私は、「展望風呂」という看板を見てびっくり仰天しました。ええっ?この空港、お風呂もあるの!? 飛行機の離陸を眺め、エンジンの耳をつんざくような音を聞きながらお風呂に入ることを想像してみてください。ああ、なんて素晴らしい体験でしょうか?
驚きはそれだけではありません。2011年2月11日には、中部国際空港の1階のウェルカムガーデンに、戦国と武士をテーマとした「中部武将館」が登場し、日本の歴史に興味を持つ人々を大いに惹きつけているのです。
名古屋だけではなく、東京の羽田空港も去年の年末に、台北の松山空港からの直行便を迎えるために増築をしました。新しい国際線ターミナルの4階には江戸小路(ショップと日本風レストラン街)が設けられ、2010年10月21日から営業を開始しています。ここでも、江戸時代を再現した通りが観光客を惹きつけ、外国からの旅行客の賞賛を集めています。
私は、空港にこうした視覚的な楽しみがあるのは素晴らしいと思います。飛行機を待つ時間の退屈さをなくすことができるし、最後の空き時間を利用して「純日本」的な気分に浸ることができるのですから、実に完璧です!ただ、何を見ても惹きつけられ、誘惑がとても多いので、みなさん、買いすぎないように気をつけてくださいね!(笑)
★この文章は「東京流行通訊サイト」2011年3月18日第10号(通巻第256号)より